有志によるオンラインMATLAB勉強会 @ DENSO
「オフラインで得られる以上の「ワイガヤ」が得られました。これは開催者として非常に嬉しかったです。」
~松木さまのコメントから~
こんにちは、井上です。在宅勤務も 5 か月目になると、オンラインでの打ち合わせや勉強会もすっかり日常になってきました。
今日は DENSO 社内で行われた「趣味の MATLAB 講座」をご紹介します。
皆さまの周りでは MATLAB ユーザー同士で勉強会をする機会はありますか?「やってみたいけどいろいろ不安」という方はもしかしたら今日のお話はヒントになるかもしれません。
勉強開催におけるのヒントもインタビューで語って頂きましたので、ぜひ参考にしてください。そしてお手伝いできるところがあればぜひ我々にもご相談ください。
オンライン勉強会
「まず「なぜモノづくりに MATLAB か?」という問いかけで、MATLAB を使う動機付けから」
DENSO 社内で行われた「趣味の MATLAB 講座」、このご時世なのでやはりオンラインでの開催。
平日の業務時間外開催、すなわち自由参加でありながら「終わった時には、あなたも MATLAB 大好きに!」をキーワードに、170 名強が参加する大規模な勉強会となりました。
この規模の「趣味の MATLAB」イベントは世界初ではないかと思います(要出典)
実はこの勉強会には MathWorks 社員も数名お邪魔し、参加された方々の発する MATLAB 熱をオンラインで体感させて頂きましたので、一部内容をご紹介します。
第1部: 「コーディング生ライブ」
まず「なぜモノづくりに MATLAB か?」という問いかけで、MATLAB を使う動機付けから入ります。ものづくり企業目線でのシミュレーションの本質、ソフトウェアの重要性が語られました。
そして「MATLAB で何ができる?コーディング生ライブ」と称して、異常検知というテーマでの MATLAB を使った解析をライブ中継。
ネタは弊社の「心電図データの異常検出」のサンプルを活用頂いたとのことですが、 MATLAB の魅力である「行列演算」を強調するため「最小二乗法による異常検出」に改変されるという念の入れ様。
テーマは幅広く興味をもってもらえるテーマということで、事前アンケートに基づいて決定されたようです。身近な例を使ったライブコーディングによって未経験者でも MATLAB の操作感を理解しやすかったのかと思います。
ここまでが第1部。
第2部:「趣味の MATLAB」
第2部はラジオトークのような雰囲気での MATLAB 談義であり、気軽に聞けるコーナーとなっておりました。
時々 MATLAB に関する質問を MathWorks 社員にも振って頂き、仲間に入れて頂けたようで嬉しく感じました。
主催者インタビュー
「そして私は MATLAB が好きです。なので社内で MATLAB を普及させ、MATLAB 談義をすることが私のモチベーションです。」
今回の勉強会の立役者は松木さまと早川さま。このお二人にインタビューに答えて頂きました。 (個人の意見であり、所属企業・部門見解を代表するものではありませんのでご理解ください。)
松木さま(モータ制御マン @motorcontrolman)「趣味でも MATLAB が使い放題」の環境を組織内外でフル活用されている MATLAB 芸人さん。早川さまは、人づくり企画人。色んな道のプロの輪が勉強会を通じて広がっていく仕組みを作っておられます。
松木さまは本ブログでも以前登場して頂きましたね。
Q1. 今回の企画お疲れさまでした。かなり盛り上がったと感じましたが社内の反応はいかがでしたか?
松木さま:正直なところ、過去開催してきた社内勉強会の中で最も盛り上がった手ごたえがありました。
オンライン開催にしたことで人数が増えたのはもちろんのこと、参加者の多くが気軽にコメントして頂けたことで、オフラインで得られる以上の「ワイガヤ」が得られました。これは開催者として非常に嬉しかったです。
Q2. このような有志が集う勉強会というのはよく行われているのでしょうか?
早川さま:毎月第2、第4水曜日を枠にして、社内の第一人者や経験者にいろんな分野で語って頂く機会を 2017 年 11 月より開催しています。他にも事業部内やいろんな有志がいろんなところで勉強会を進めていますが、全社に声をかけて集い始めました。
Q3. 今回、特に MATLAB という切り口で勉強会を主催されたモチベーションはどこにあるのでしょうか?
松木さま:前回のブログ登場時にも言及しましたが、株式会社デンソーは個人向けのMATLAB Home を全社員が無償で利用可能です。
そして私は MATLAB が好きです。なので社内で MATLAB を普及させ、MATLAB 談義をすることが私のモチベーションです。
Q4. 冒頭でお話されたものづくり企業目線でのシミュレーションの本質について、多くの方が興味を持っていると思います。ここでも改めて簡単にご紹介頂けますでしょうか。
松木さま:昨今、モノづくりにおけるソフトウェアの重要性が説かれています。しかしながら私個人の意見はこうです。
「モノと真摯に向き合うことのできるエンジニアほど、ソフトウェアに対して壁を感じるのではないか」
じゃあどうすればこの壁が無くせるかと考えたとき、モノとソフトの共通言語である数学を身に着けることが求められる。そのための、私にとっての最高の1ツールがMATLABであるため「モノづくりに MATLAB を!」と提言しました。
「ちょっと教えて?けど一人ではもったいないので聞きたい人いれば参加どうぞ!という感じで声をかけて参加者募集しています。」
Q5. 同じように社内で勉強会を開催したいが、どこから手を付けたらいいのか・・という方に向けてコツやヒントなど一言お願いいたします。
松木さま:勉強会したい!というモチベーションがあるのならば、細かいことはさておきまずは開催決定してしまうことをお勧めします。
今回の勉強会はまさにそれで、勢いで開催決定だけして内容は後から考えました。
勢いだけで開催するのはちょっと…という方は、最低限参加して欲しいメンバー(2~3人)に対し日程・内容の事前徴集をしておくと「集まらないかも」「ウケないかも」という心配が払拭できてよいと思います。
Q6. 今回は MATLAB がテーマでしたが、普段はどのように講師・参加者を募っていらっしゃいますか?
早川さま:これ最近耳にするけど、どういうこと?と思うことが多々あると思います。社内にいろんな技術やいろんな仕事をしているその道のプロがおり、経験したプロは、自分の言葉で上手く教えてくれます。
ちょっと教えて?けど一人ではもったいないので聞きたい人いれば参加どうぞ!という感じで声をかけて参加者募集しています。集まった参加者にも違う道のプロがいて、次聞かせて!と続いたり、こんなすごい人がいるよ!と教えてくれたり。松木さんとの出会いもそうでした。MATLAB に関して凄い人がいる!と紹介され、全く知らなかった松木さんと会えたのもそんな人との繋がり。
副講師を務めてくれた池上さんは前回の「趣味の MATLAB 講座」の受講者。同じMATLABユーザーでも異なる技術をもっており、松木さんも関心を示したり、刺激されたり。
既存の資料でちょっと話してよ!そこから学びの輪が広がりつつある感じです。
Q7. 最後に、MathWorks 側がこうすれば勉強会をもっとやり易くなる・・などございましたら遠慮なくおっしゃってください。
松木さま: MATLAB 社内勉強会を企画する人の気持ちになって考えると、「社内勉強会をお考えの方は是非 Mathworks までどうぞ、相談に乗ります!」というスタンスを取って頂けるだけでありがたいです。
社内勉強会の企画に慣れている方はさておき、不慣れな方はどうしても不安が先行します。そういう場合に、Mathworks 公式から背中を押して頂ければ頼もしいことこの上ないかと。
まとめ
お忙しいところインタビューにもお答えいただきありがとうございました。勉強会を通してまた新たな勉強会のネタが見つかる、そんな好循環ができているようですね。
今回の勉強会ではユーザー観点での MATLAB 褒め殺し文句が満載であり、こちらが恐縮する場も多かったです。(ただ、有償・高価についてはチクり・・)
松木さまもおっしゃっておりますが、社内勉強会をお考えの方は是非お気軽にご連絡ください。使って頂けそうなネタ(サンプルプログラム)や話題など、微力ながら協力できるかと思います。
「こんな勉強会やりました!」そんな声をまたお届けできるのを楽しみにしています。
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「私もこんなことやってみたよ・やってるよ!」など披露の場を待っているネタがございましたらご連絡お待ちしております。
是非本ブログで紹介させてください。
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