MATLAB ユーザーコミュニティー

MATLAB & Simulink ユーザーコミュニティー向け日本語ブログ

MATLAB Expo Japan 2022 へのご参加ありがとうございます!

「世の中には2種類の人がいる・・MATLAB を使う人と使わない人だ!」
~ライトニングトーク冒頭より(MC 飯田)~
こんにちは、井上 @michio_MWJ です。先週 5/25 に行われた MATLAB Expo はオンライン・現地のハイブリッド開催でした。3 年ぶりの対面でのイベントで、リアル同僚に久しぶりに会って「オンラインで想像していたより背が高い!」など大いに楽しんでしまいました。慣れない電車移動で体力の衰えを感じましたが、リアルイベントもいいですね~。ご参加いただいた皆様、ありがとうございます!
MATLAB Expo Panel

ライトニングトーク

コミュニティーの皆様のおかげで、ライトニングトークも今回で 6 回目。私も MATLAB 芸人見習いとしてはライトニングトークは見逃せないイベント。以前ブログでも紹介させて頂いたあぷらなーとさん(天体画像 x MATLAB Home)や、いつも私のツボにはまる MATLAB 芸を披露してくださる西垣さん(Lightning Talk の舞台裏:”Camera de Mouse”)も登場。会場と Twitter のタイムラインを大いに沸かせてくださいました。
後日、許可を頂いた方の発表は例年通り YouTube にアップ予定でございますので是非お楽しみに!

Lightning Talk Part 2 Opening

Lightning Talk の会場:MC 飯田によるオープニング

Twitter でのリアクション

などなどたくさんのリアクションがありました。お昼の部、夕方の部それぞれで拾えたものだけ Moment にまとめましたので、当日の雰囲気を振り返りにどうぞ!
発表していただいた皆さんはもちろんのこと、オンライン+現場に聞きにきていただいた皆さん、そして Twitter のタイムラインを盛り上げてくださった皆さん、活気あふれるイベントにしていただきありがとうございました!

LT-adjective.png

Tweet に入っていた形容詞だけ拾ってきました。たしかに「面白くて」「すごい」発表ばかりでした。

さて、、せっかくなので

ライトニングトークでも発表頂いた相田先生(ポスター:展覧会のSNSを利用した広報と評判のテキスト分析)に刺激を受け、さっそく Expo 期間中の Tweet を簡単に分析してみることにします。

期間中の Tweet 数。ライトニング中が特に盛り上がっていることが確認できます。

まずは Tweet の取得

Tweet の取得については Conduct Sentiment Analysis Using Historical Tweets がピンポイントの例題としてあるので、こちらを参照します。
ただそのまま使うと省略された Tweet 本文になっちゃうので ‘tweet_mode’‘extended’ にしておくことを忘れずに!
settokens % Twitter API の利用申請は別途必要(ここでは各種 API キーは環境変数として設定しているとします。)
consumerkey = getenv(“CONSUMERKEY”);
consumersecret = getenv(“CONSUMERSECRET”);
accesstoken = getenv(“ACCESSTOKEN”);
accesstokensecret = getenv(“ACCESSTOKENSECRET”);
Twitter オブジェクトの作成(Datafeed Toolbox)
c = twitter(consumerkey,consumersecret,accesstoken,accesstokensecret);
c.StatusCode
ans =

StatusCode の列挙値

OK

OK ということで無事繋がりました。search 関数で Tweet の検索結果をとってきます。試しに 100 Tweets とってみます。
tweetquery = ‘”MATLAB” OR “Simulink” OR “MATLABExpo” lang:ja’;
s = search(c,tweetquery,‘count’,100,‘tweet_mode’,‘extended’);
statuses に Tweet の情報が入ります。1 Tweet = 1 構造体で取得されるので、今回の呼び出しだと 100×1 のセル配列として返ってきます。
statuses = s.Body.Data.statuses;
whos statuses

Name Size Bytes Class Attributes

statuses 100×1 3435283 cell

search 関数は Twitter REST API を使用していますがこちらは最新の 7 日間の Tweet までしか遡れないことに注意。原理的にはもっと昔の Tweet も取れますが、Academic Research access が必要とのことなので、今回は使用しません。
また、一度の call で最大 100 Tweet しか取れませんので、繰り返し呼び出す必要があります。‘max_id’ でどこから先のデータを取得するかを指定します。
% Retrieve All Available Tweets
while isfield(s.Body.Data.search_metadata,‘next_results’)
% Convert results to string
nextresults = string(s.Body.Data.search_metadata.next_results);
% Extract maximum Tweet identifier
max_id = extractBetween(nextresults,“max_id=”,“&”);
% Convert maximum Tweet identifier to a character vector
cmax_id = char(max_id);
% Search for Tweets
s = search(c,tweetquery,‘count’,100,‘max_id’,cmax_id,‘tweet_mode’,‘extended’);
% Retrieve Tweet text for each Tweet
statuses = [statuses;s.Body.Data.statuses];
end
length(statuses)
ans = 1350
Tweet が取れていますね。

timetable 型にまとめる

全部取れたら構造体から必要な情報だけ取り出しておきます。ここでは Tweet された時刻(created_at)と Tweet 本文(full_text)です。
if iscell(statuses)
% Unstructured data
numTweets = length(statuses); % Determine total number of Tweets
tweetTimes = cell(numTweets,1); % Allocate space for Tweet times and Tweet text
tweetTexts = tweetTimes;
for i = 1:numTweets
tweetTimes{i} = statuses{i}.created_at; % Retrieve the time each Tweet was created
tweetTexts{i} = statuses{i}.full_text; % Retrieve the text of each Tweet
end
else
% Structured data
tweetTimes = {statuses.created_at}’;
tweetTexts = {statuses.text}’;
end
お馴染みの timetable 型にまとめておきます。時刻データのフォーマットに要注意。
tweetTimes{1}
ans = ‘Sun May 29 19:22:00 +0000 2022’
こんな形で入っています。datetime 型に変換する場合は ‘Locale’‘en_US’ に設定することをお忘れなく。
tweets = timetable(tweetTexts,‘RowTimes’,
datetime(tweetTimes,‘Format’,‘eee MMM dd HH:mm:ss +SSSS yyyy’,‘Locale’,‘en_US’));
Tweet 時刻は +0000 と出ていることから分かるように UTC なので、東京時間に合わせておきます。datetime 型の TimeZone を UTC に設定後、Asia/Tokyo に変えるだけ。
tweets.Time.TimeZone = ‘UTC’;
tweets.Time.TimeZone = ‘Asia/Tokyo’;
tweets.Time.Format = ‘yyyy/MM/dd HH:mm:ss’;
save(‘tweets20220530.mat’,’tweets’)
これで完成。そのうち取得できなくなっちゃうのでデータは保存しておきます。

ワードクラウド

さて、MATLAB Expo 開催日(5/25)の Tweet に絞ってワードクラウド表示してみます。
trange = timerange(datetime(2022,5,25,‘TimeZone’,‘Asia/Tokyo’),datetime(2022,5,26,‘TimeZone’,‘Asia/Tokyo’));
このワードクラウドは文字列をそのまま入れているので MATLAB 本体の wordcloud 関数です。
wordcloud(tweets{trange,‘tweetTexts’})
「ケロケロボイス」「ネクタイ」など、あ~というキーワードが見えています。

せっかくなのでちょっと細かい前処理を

上のワードクラウドを見るといくつか気になる点があります。
  • MATLABExpo や #matlabexpo など大文字小文字の揺らぎ
  • RT って何?
  • @ によるメンション
この辺を処理します。
まず RT。これは Retweet された Tweet が例えば RT @michio_MWJ: ではじまることから登場回数が多くなります。この辺はアカウント名も含めて取り除いておきます。
load tweets20220530.mat
tweets = tweets(trange,:);
tweets.tweetTexts = string(tweets.tweetTexts);
wildcardPattern を使って RT @[アカウント名]: ではじまる Tweet を探して、対象の者は extractAfter でその後に続く本文だけを残す処理にします。
pat = “RT @” + wildcardPattern(“Except”,“:”) + (“:”);
idx = contains(tweets.tweetTexts,pat);
tweets.tweetTexts(idx) = extractAfter(tweets.tweetTexts(idx),pat);
次に大文字小文字の揺らぎ。これは lower や upper を使って小文字か大文字に揃えてもよいのですが、Expo が冒頭だけ大文字なのでヤヤコシイ。
ここでは caseInsensitivePattern を使って大文字小文字関係なく検索した上で、特定の文字に置き換える処理をしてみます。
pat = caseInsensitivePattern(“MATLAB”); % Matlab, matlab, matLAB も検索対象
tweets.tweetTexts = replace(tweets.tweetTexts,pat,“MATLAB”); % すべて MATLAB に
pat = caseInsensitivePattern(“Expo”); % expo, EXPO, Expo 検索も対象
tweets.tweetTexts = replace(tweets.tweetTexts,pat,“Expo”); % すべて Expo に
今回特に見えていませんが、画像の URL も邪魔ではあります。これは alphanumericsPattern で一掃します。
pat = “https://t.co/” + alphanumericsPattern;
tweets.tweetTexts = replace(tweets.tweetTexts,pat,“”);
そして再度ワードクラウド。ちょっと綺麗になったかな。
wordcloud(tweets{:,‘tweetTexts’})

もう少しだけ深掘り

いろいろ気になってきたのでもうちょっと深掘りしてみよう。
ここからは Text Analytics Toolbox を使って品詞(PartOfSpeech)を気にしてみます。MATLAB Expo であることは分かり切っているので関連ワードも削除しておきます。
doc = tokenizedDocument(tweets.tweetTexts); % トークン化
doc = removeWords(doc,[“#MATLAB”,“Expo”,“#MATLABExpo”,“MATLAB”]);
tdetails = tokenDetails(doc);
head(tdetails)
ans = 8×8 table
Token DocumentNumber LineNumber Type Language PartOfSpeech Lemma Entity
1 “も” 1 1 letters ja adposition “も” non-entity
2 “Python” 1 1 letters ja other “Python” non-entity
3 “も” 1 1 letters ja adposition “も” non-entity
4 “基本” 1 1 letters ja noun “基本” non-entity
5 “同じ” 1 1 letters ja adjective “同じ” non-entity
6 “こと” 1 1 letters ja noun “こと” non-entity
7 “が” 1 1 letters ja adposition “が” non-entity
8 “でき” 1 1 letters ja verb “できる” non-entity
adposition(接置詞)や auxiliary-verb (助動詞)は情報量少なそうなのでいらないですね。
idx = tdetails.PartOfSpeech == “adposition” | tdetails.PartOfSpeech == “auxiliary-verb”;
words2display = tdetails(~idx,“Token”);
wordcloud(words2display.Token)
なんだか「できる!」気がする前向きな感じが出てきました。
最後に品詞別に副詞(adverb)、形容詞(adjective)、名詞(noun)、動詞(verb)を見てみます。
lists = [“adverb”,“adjective”,“noun”,“verb”];
t = tiledlayout(‘flow’,‘TileSpacing’,‘compact’);
for parts = lists
nexttile;
idx = tdetails.PartOfSpeech == parts;
words = tdetails(idx,“Token”);
wordcloud(words.Token);
title(parts);
end
「いよいよ」「すごい」「発表」「できる」なライトニングトーク、来年も楽しみです!
発表頂いた皆さん、そして Twitter のタイムラインを盛り上げてくださった皆さん、改めてありがとうございます。

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