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データサイエンティスト検定合格に MATLAB 自己学習形式オンライントレーニングが役に立った話

今回はインサイドセールス部の浅井がお送りします。


はじめに

こんにちは。MathWorks でインサイドセールス部のマネジャーをしている浅井です。私は文系出身で今年 46 歳になります。そんな私が昨年 11 月にデータサイエンティスト検定™ リテラシーレベル(以下 DS 検定)を受験しました。

簡単では無かったですが、MATLAB 自己学習形式オンライントレーニング(以下 自己学習コース)のお陰で何とか合格できました。これからデータサイエンスを勉強する方に私の経験が少しでも参考になれば幸いです。

MATLAB 自己学習コースとは?

ブラウザ上で何時でも学べる学習プラットフォームです。MATLAB 基礎、数学、AI、データサイエンスを含む全部で 50 以上のコースから目的に応じて学べます。無償と有償のコースがあります。

もくじ

  • DS 検定とは?
  • なぜ受験したのか?
  • 自己学習コースがどう役に立ったのか?
  • まとめ

DS 検定とは?

主催している一般社団法人データサイエンティスト協会のウェブサイトを引用すると「データサイエンティストに必要なデータサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力について、見習いレベル(★)の実務能力や知識の証明に加え、数理・データサイエンス・AI 教育のリテラシーレベルの実力を有していることを証明する」とあります。(参考:一般社団法人データサイエンティスト協会「DS検定とは」)

上記の 3 つのスキル領域から出題されます。

  1. データサイエンス力: 情報処理、人工知能、統計学等などの情報が学系の知恵を理解し使う力
  2. データエンジニアリング力データサイエンスを意味のある形に使えるようにし実装・運用できるようにする力
  3. ビジネス力:課題背景を理解した上でビジネス課題を整理し解決する力

1 が文系の私にとって最も難しく、自己学習コースが役に立ったスキル領域になります。本ブログで 2, 3 は詳細を割愛し、1 を対象として書きます。1 の試験範囲を見て頂くと分かりますが、最新手法よりも数学や統計の基礎が広く問われた印象です。

なぜ受験したのか?

日頃はお客様のデータサイエンス活用をご支援しています。弊社の優秀なエンジニアがチームにいるので、幸いにも多くのお客様から成功事例を頂戴しています。しかし自分がデータサイエンスを活用できている自信は全くありませんでした。「いやいや俺文系だし歳だし、、、」と自分に言い訳をしてきましたが、MATLAB Expo 2023 Japan 「平均年齢 55 歳!ベテラン人材のリスキリングからはじめたデジタル人材育成の紹介」という素晴らしいお客様講演を聞き、言い訳が出来なくなりました。更に、新卒ながらご自身で勉強してバリバリ活躍されているお客様からもモチベーションを頂き、自分でもやってみようと思い挑戦しました。

参考:Blog – MATLAB 初心者だった新卒1年目女性エンジニアがデータ解析/機械学習アプリ開発で大活躍できた理由とは? 

 

自己学習コースがどう役に立ったのか?

まずは書店に行って市販の検定参考書を購入しました。試験の全体像と学習すべき事を把握するために必要でしたが、これだけだとキーワードの暗記になりがちです。何とか覚えても実務で使える気がしませんでした。その点、自己学習コースは動画や図を交えて背景理論から解説し、その上で確認テストや実際にプログラムを書く例題が用意されています。例題が解けた時は達成感があり、実務で使える感触を得られました。何時でも繰り返し受講できるので、週末の隙間時間に少しずつ進められたのも良かったです。

例えば、「線形代数って何だっけ?」から学びなおしが必要でしたが、「MATLAB による線形代数 (有償)」では橋の構造設計を例に動画で分かり易く解説してくれます。

要点が視覚的に分かり易く纏まっています。大学の授業で使われているのも納得。

 

選択問題で知識をすぐに確認できます。

手を動かしてプログラム例題を解きます。MATLAB のインストールは不要でブラウザさえあれば OK。難しい場合はヒントをくれるのが助かりました。

 

次に「統計数理基礎」の対策として「統計入門(無償)」で記述統計、標準偏差、仮説検定などを学びました。とある野鳥の進化を調査するプロジェクトを通して各手法を学ぶのが面白いです。自分の業務に置き換えたらどう使えるのかを想像できました

機械学習は交差検証などモデル評価が個人的に難しく感じていましたが、これも動画の解説が分かり易かったです。

私はバスケが好きなのですが、機械学習の例題に NBA バスケ選手のスタッツ分析がありハマりました。スポーツアナリスト気分になれます。(参照:MATLAB による機械学習(有償))

 

ディープラーニングについても、「機械学習入門 (無償)」や「ディープ ラーニング入門 (無償)」で基本的な仕組みや従来の機械学習との違い等をまず動画で理解できます。ちなみにデータサイエンスといえばディープラーニングをイメージされる方がいるかも知れませんが、DS 検定での出題数は少なく、最新手法の詳細よりも基本の理解が問われた印象です。

DS 検定の出題範囲には自然言語処理、画像認識、映像認識、音声認識、時系列分析も含まれますが、これらも MATLAB が強い領域です。自己学習コースの中では「信号処理入門(無償)」「画像処理入門(無償)」も役立つと思います。

 

まとめ

自己学習コースは下記の観点でお勧めです。無料のコンテンツもあるので、これからデータサイエンスを学びたい方DS 検定を受ける方はぜひ使ってみて下さい。

  • 動画や図での解説が分かり易く、初学者でも背景理論から学べる
  • 手を動かしてプログラムを書くことで記憶に残り実践力が付く
  • 参考書の暗記より楽しくモチベーションを維持できる

※あくまで個人の感想です。また自己学習コースは DS 検定の出題範囲を全てカバーしません。DS 検定公式参考書による勉強の補助として活用する事をお勧めします。

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コメント

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