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RoboCup 2024 @ Eindhoven : 未来のエンジニアを生み出すMathWorksのサポート

お世話になっております。MathWorksの飯島です。

今回は先日オランダで行われたRoboCup ファイナルでMathWorksがどのようなサポートをしてきたのかについてお話をさせていただきたいと思います。

 

  • はじめに

ロボカップ2024は、7月17日から21日までEindhovenのGenneper Parkenで開催され、RoboCup Federationと共にEindhoven University of Technologyがホストを務めました。45カ国から約3,000人の参加者が集まり、RoboCupSoccer、RoboCupRescue、RoboCup@Home、RoboCupJunior、RoboCupIndustrialの5つのリーグが並行して開催されます。また来場者は、ロボット技術の最先端を紹介するワークショップやデモンストレーションを楽しめる機会があります。ロボットがどのように世界を変革し、高齢化社会に向けた技術を進歩させているかを示すこのイベントには、5万人以上の来場者が参加しました。

 

  • RoboCup とMathWorksの関わり

MathWorksの目的は、「工学と科学の分野における発見、革新、開発、学習の進展を加速させること」です。これにより、工学や科学の進化を促進し、世界をより良くすることを目指しています。その一環として、未来のエンジニアを育成するロボカップをスポンサーし、チームがより高度な技術を扱えるよう教育のサポートをしています。2024年現在、MathWorksはRoboCup Federationのグローバルスポンサーとして支援を行っています。

 

  • RoboCup 2024 詳細

    • 日程: 7/17 – 7/21
    • 開催地: オランダ (Genneper Parken at Eindhoven in Netherland)
    • 参加国: 45か国
    • チーム数: 300
    • 来客者数: 50,000
    • 会場面積: 25,000 [㎡]

 

  • MathWorksのサポート内容

    • ブースでの質疑応答
    • ARM Challengeの主催
    • シンポジウムでの講演会
    • RoboCup Juniorでの審査

本記事では上記の4つのサポートをそれぞれざっくり説明させていただきます。

 

  • ブースでの質疑応答

会場レイアウト&MathWorksブース

今回、MathWorksはグローバルスポンサーとして、専用のルームを貸し切り、ブース展示とARM Challengeを同時に実施いたしました。ブースではロボカップ参加チーム向けに600枚のTシャツを用意しましたが、最終日には在庫切れするほどの人気でした。来場したチームからは、MATLAB活用に関する相談が多数寄せられ、現在の使用状況の確認や課題についての質疑応答を行い、また、これからMATLABを導入したいというチームへの対応、さらに、デモを通じて(強化学習エージェントを使用した二足歩行ロボット学習)MATLABやSimulinkを使ったさまざまな機能紹介をしました。多くのチームでは、MATLABをデータ解析、制御、シミュレーションに使用していますが、ディープラーニングが可能であることを知らない学生も多く、その機能に対して驚きと関心が寄せられ、質問も多くありました。

 

  • ARM Challengeの主催

ARM Challengeで利用するロボットの説明

記念写真

ARM Challengeは、学生や若い研究者が自律ロボットの操作に挑戦する競技会で本大会はロボカップの一環として開催されました。ロボットアームがカメラセンサーから読み取ったカラー&深度画像から缶やボトルを認識し、缶、ボトルを指定の箱に入れる課題に取り組みます。ARM Challengeは第一ラウンドのシミュレーションラウンド(オンラインでの提出)と上位入賞者は第二ラウンドの実機実装ラウンド(ロボカップファイナルで実施)の2つのラウンドに分かれていて、産業界などで利用されているロボットアームの制御の方法を学ぶ教育コンテンツとしてご利用いただけます。興味のある方は、ぜひ2025年の大会へ(応募開始は1月末頃)。ARM Challengeの詳細

シミュレーション上での動作

 

  • シンポジウムでの講演会

講演会の様子

 

ロボカップのイベント最終日の翌日に行われるシンポジウムでは、MathWorksからの講演もありました。今回はニューラルネットワークを用いて、卓球のラケットの先端につけられたセンサー情報を読み取りスイングがフォアハンドかバックハンドかスマッシュかを判定するデモを会場で行いました。

 

  • RoboCup Juniorでの審査

赤ちゃんの声に反応して動くロボット

また、RoboCup Junior@Home Educationの大会において、毎年MathWorksの社員が採点に協力をさせていただいております。今年の大会では、昨年と比較して大きな変化が見られました。それは、ChatGPTを用いた言語処理が主流となっていた点です。従来はロボットに命令を出す際に定型文を使用する必要がありましたが、現在では音声認識によって取得した文章をAIが自動的に定型文に変換できるようになり、柔軟な対応が可能となり、精度も向上しました。ただし、AIの内部処理やモデルの作り方を知らない上で利用しているため、教育という観点からは課題が残るかもしれません。そこもMATLABでぜひ学んでいただけると嬉しいですね!

 

  • おわりに

今回のRoboCup 2024を通じて、MathWorksは工学や科学の発展に寄与するため、さまざまな形でのサポートを提供しました。ブースでの質疑応答やデモンストレーションを通じて、参加チームの技術的な理解を深め、さらにARM Challengeの実施やシンポジウムでの講演を通じて、最先端の技術に触れる機会を提供しました。ジュニア@Home Educationでの採点協力も含め、MathWorksは未来のエンジニアたちが成長し、新たな発見を遂げるための手助けを続けています。

今後もRoboCupと協力し、次世代の技術者たちが活躍する場を支えていきたいと考えています。

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