こんにちは。大阪オフィスに生息するアプリケーションエンジニアの鎌谷でございます。
普段は主にシステムズエンジニアリングに関する製品群や、パワーエレクトロニクスアプリケーションにおけるMBD関連製品等のご支援をしております。
前回のインタビュー記事、皆さんご覧いただけましたか?
今回のブログもMATLABユーザーへのインタビュー記事です。インタビューのお相手は、私の以前からの知り合いです。そこで、前回とは趣を少し変えて、カジュアルな対話型の記事にしてみました。
最初に、こんとろさん、ファイさんご紹介
X (旧Twitter) の制御界隈で最近活躍しているお二人をご存知でしょうか。
彼らは持ち前の親しみやすさで、制御設計に携わるエンジニアや、大学の先生など多くの人にフォローされている界隈では知られたアカウントです。
今回このお二人にMathWorks大阪オフィスにお招きして、インタビューする機会をいただけました。よろしくお願いします。
インタビュー
登場人物
鎌谷:インタビュワー
こんとろさん
ファイさん:【以降(ΦAΦ)で表現します】
お二人それぞれの自己紹介
鎌谷:
私とお二人のX(旧Twitter)でのお付き合いはもう1年ぐらいですね。制御工学勉強会には個人的に参加して勉強させていただいています。
私は古典制御とほんのちょっと現代制御がわかる(できるとはいってない)ヨワヨワですが皆さんツヨツヨなので勉強させてもらうことが多く、ありがたい場になっています。今回、インタビューでお二人とお話できて嬉しいです!
改めて自己紹介をお願いします。
こんとろ:
こんとろと申します!制御工学に関する、次のweb活動を行っています。
「肩の力を抜いて、楽しく制御に触れられる。でもたまにタメになる」
というコンセプトで活動をしています。
(ΦAΦ):
「電気系と制御系の技術に興味のあるエンジニアです。
関連する情報を集めたくてXで活動しています。
普段はこんなことをツイートしてます。」
Q1:アカウント開設したきっかけは?
(ΦAΦ):
技術系のアカウントをフォローしようと思って2017年に開設しました。
鎌谷:
わたしは学生のころから同じアカウントを使っています。2019年ぐらいから徐々に技術的な話題を話すようになりました。ファイさんとお話しするようになったのは2020年頃からですよね。
こんとろさんはいかがですか?
こんとろ:
最初は
こんとろラボ の運営だけを行っていてXのアカウントはありませんでした。
サイト運営って結構孤独な戦いなんですよね。たまにサイトにコメントを残してくださる方もいらっしゃるのですが、もっと他の制御屋さんと交流したり、コンテンツへのフィードバックを聞いたりしたかったので、X を始めることにしました。
Q2 Youtubeでの配信・動画について教えてください。
鎌谷:
こんとろさんといえば例のYouTube配信ですね。あれは本当に面白かったです。
こんとろ:
これですねw
鎌谷:
この配信をはじめようと思ったきっかけがあるんですか?
こんとろ:
X での雑談で、
「制御工学の配信企画で『制御できるまで終われません!』や『パラメータチューニング耐久配信』なんてあったら面白いよね。というかやってほしい!」
という声を(多分)冗談でいただいたのがきっかけです。
最初は「そんなムチャな」と思っていたのですが、マジメに想像してみると結構面白くなりそうなイメージが湧いたので、実際にやってみることにしました。
(ΦAΦ):
誰だろうそんなこと言ったのは・・・・
こんとろ:
いや!ファイさんが言ってた気がするけど!
まぁ・・・ いいか。
ちょうどその頃「制御の解説動画も作りたいな」と考えていたのですが、『楽しくてタメになる動画コンテンツ』って結構難しいなぁとも感じていたんですよね(ウケ狙いでネタを入れると却って寒くなったり)。
配信という形式なら X での雑談の雰囲気で自然に楽しく進められるのでは!?とビビッときた感じです。
鎌谷:
すげぇ・・・・めっちゃ考えてる(小学生並み感想)
お客様がライブで自社製品を使っている様子を見てるのは、ワクワクとドキドキが入り交じる不思議な気持ちになりました。
Q3:なぜMATLABを使っていますか?もしくは興味をもっていただいていますか?
こんとろ:
「普段から使用していて慣れている」というのもありますが、それ以上に「自分のアイデアが光る部分に集中させてくれる(それ以外の部分のほとんどはMATLABが手軽に済ませてくれる)」ことですね。
普段の技術的な検討に役立つのはもちろんですが、配信にも役立っています。
例えば、MATLABの各種機能は「泥臭いコーディング作業はスキップしながら、設定や検証は細かくできる」ので、技術的な本質もライブ感も失わずに配信できてとても助かっています。
(ΦAΦ):
ボード線図を描きたくて、調べているとまずPythonにたどり着きました。 そしてPythonのライブラリの中にMATLAB互換のコマンドがあり『MATLABって制御系に使えるんだ』と知りました。
興味をもったのはそこからですね。学生時代も授業でほんの少し触れた事はありましたが、制御系の実験や授業には一切MATLABが出てきませんでした。『MATLABを授業で使ってくれたら良かったのに!』と思いましたw
鎌谷:
えっそうなんだ。私は大学でMATLAB使っていたのでちょっと意外です。
(ΦAΦ):
信号処理の授業では出てきましたが・・・
制御系で使えるイメージが実はなかったんです。会社に入ってからSimulinkを知って、制御系で使えるんだって思いました。
鎌谷:
もっとプロモーション活動がんばります!
Q4:YouTubeでのライブ配信はとっても盛り上がっていますね。やってみた感想・コメントは?
こんとろ:
大変ありがたく思っています!最初は「本当に人が来てくれるのかな…?」と思っていたので、 正直ホッとしています笑
配信では特に
- ありのままの作業過程を配信する
- 制御設計の泥臭い過程をエンタメ化する
- MATLABで技術的な本質を失わずに作業過程のテンポを上げる
この3点を意識していました。
そうすると思ったより視聴者の反応がよかったんです。制御工学×MATLAB×エンタメの意外な親和性に私自身驚いています。
とはいえ、まだまだ試行錯誤中なので、これからもどんどん楽しさを高めていけるように頑張ります。
鎌谷:
興味深いですね。その3点について詳しく教えてもらえますか?
こんとろ:
わかりました。もうすこし詳しく話しますね。
配信は基本的にぶっつけ本番で、作業全体のありのままを届けるように心がけています。こういう生々しい作業過程って、 なかなか外には出てきません。でも、制御の実践力を身に着けたい方々にとって、そういった作業過程こそ、見たい・知りたい内容だと思うんです。
「制御設計って、実際どんな感じなの?」
という疑問を、少しでも解消できるようなコンテンツになればいいなと思っています。当然、うまくいかなかったり、勘違いしていたり、グダグダになったり、 恥ずかしい部分も多々配信されてしまいますが…笑
あとは、やはりエンタメ性も重視しています。 制御設計にはストーリー性があると思っていて、作業途中の 『あれ?うまくいかない!→なぜだ!?→あれこれ試す→あ、そうか!→うまくいった!やったー!』 という山あり谷ありのドラマを一緒に楽しめるようなコンテンツになればいいなと思っています。
また、雑談も交えながら気楽な空間にできるように心がけています。
というわけで!
みんなも制御配信やろうぜ!!!(エコーつき)
(ΦAΦ):
倒立振子立った?
鎌谷:
コラッ、こんとろさんのYoutubeみないとわからんネタやないか。
Q5:制御工学勉強会というコミュニティを立ち上げた経緯は?
(ΦAΦ):
そこから私や制御系エンジニアさん、こんとろさんがワチャワチャ会話している内に、
『学会とかセミナーとまではいかないレベルの、ライトな話題・情報共有会とか欲しいね』 とか、
『みんな”制御”って広い枠組みは共通しているけど、”制御対象”が違いすぎて、各分野の”当たり前”の話を聞いてるだけでも面白いよね』とか話している内に、
有志の皆さんが制御工学勉強会のグループを作成してくださいました。
その後、最初のメンバー交流をどうやろうか?って考えておられたので、私がノリでDiscordのサーバーを立ち上げました。
こんとろ:
私もワチャワチャ会話の延長線上で、運営に参加させていただきました。
日頃から「制御屋さん同士の交流の場」があればよいなとは思っていたのですが、普段の活動(サイト運営やライブ配信など)だけでは、そのような機会の創出にはあまり繋がっていなかったので、勉強会の盛り上げに貢献できればと思ったのがきっかけです。
Q6:制御工学勉強会においてコミュニティに関わる人がどんどん増えていますね!興味ある方を集めるために気をつけていることはありますか?
(ΦAΦ):
月一の勉強会が近づいたら宣伝はしてますね。
後は雑談の流れでネタになるタイミングがあればたまに宣伝してますけど、ぶっちゃけ普通に X (旧Twitter)してるだけです。
鎌谷:
いやいや、Discordで参加してくれたひとやコメントしてくれたひとに素早く反応してるじゃないですか。スゴイことだと思いますよ。そこは意識していないのですか?
(ΦAΦ):
普段通りなので・・・
鎌谷:
すごい・・・自然にやっているのですね。こんとろさんはいかがですか?
こんとろ:
とにかく敷居が低く、気軽で楽しい雰囲気を作ることを心がけています。
例えば勉強会のwebページや各種案内では、真面目ながらもとっつきやすい印象のイラストや文体を使用しています。
また勉強会当日の進行も、学会のような堅くて淡々としたものではなく、「制御屋さん同士がワイワイ雑談する場」という雰囲気がつくれるようカジュアルな感じにしています。
あくまで勉強会の主役は参加者の皆さんなので、
「出しゃばり過ぎず、かつ気軽な雰囲気を作る」
というバランスをとるのに、配信とはまた異なる難しさを感じています笑
Q7:ぶっちゃけ・・・何者なの?
それは ひ☆み☆つ!
まとめ
お二人ともお忙しい中、弊社大阪オフィスにお越しいただきありがとうございました。
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